息抜きでSSなんかを打ってるときにはそれがあるととても楽しいです。
打ち込んでる自分自身も「…こりゃあ先の展開が読めないぞ!?」となって、指の赴くままに文章が画面に打ち込まれていくのをワクワクしながら作業できるのですが、
ところがこれがシナリオ製作中、お仕事中に起こるとさあ大変。
無呼吸連打、ランナーズハイじゃありませんが、キャラクタが勝手に動いてるときって頭ん中真っ白でふわーっとした感じなんですよね。
たぶん、脳内麻薬がギュンギュン分泌されてるんじゃあなかろうかと。
で、その自動書記モードが終了して、改めて自分が打ち込んだ文章ってのを読み返してみると、
「おいおい……こんな発言しちゃって、あとで誰が責任取るんだよ? ――俺じゃん!」
と頭を抱えることもしばしば。
プロットを完全に吹っ飛ばした落とし前、どうつけてくれるんだ、と。
まあ、そんな脱線したシナリオをまたプロットどおりの筋道に戻す作業も楽しいといえば楽しいんですが。
いや、だいたいの場合、ちょっと悩んで打ち始めると、勝手に動いたキャラがフォローを始めたりするんですけどね。
もう考えることを放棄して、キャラクター任せの瞬間です。
FaintTone でもそういうシーンはいくつかありましたね。
御崎センパイが勝手に動くのは予想通りでしたが、それ以上に良い勢いでカッ飛ばしてくれました。
ん、まあ当初から予定してたシーンはしっかりと書けたんですが、それ以外はかなり勝手気ままに動き回ってた記憶があります。
留亜のパパも、最初はもっと冷たい性格だったはずなんですが、裕也のなんか青臭さにあてられたのか、裕也とのぶつかり合いを楽しむようになってましたし。
で、一番勝手気ままに動いたのは、私が担当した部分の音羽さんですね。
御崎センパイですらプロットの範囲内に収まっていったってのに、音羽さんは私の予想をはるかに超えた動きを色々としてくれた気がします。
ラストシーンだって「音羽さんならきっとこうするだろう」じゃなくて、「あ、音羽さんってばそんなことしてたんだ?」みたいな感じで、自然とああいうカタチになっていきました。
お約束、王道、ステレオタイプ。
まあ色々と意見はあると思いますが、私が書きたかったと言うよりは、音羽さんが望んだ裕也とのこれからの人生のスタート、そのカタチがあそこにはあるんだと思います。
……それに、先日アップしたアナザーエンドにしても、当初御崎センパイルートを書き始めたはずなのに途中から音羽さんアナザーになってたし。
作者サイドからすると、書きやすい、それでいて自己主張の激しい、そんなキャラでした。
以上、
ネタに困った末、一年前の日記を眺めながら思い起こしてみた、今回の日記でした。
――それではこのへんで。